白内障の手術
ついに手術当日。
病院まで遠いのと、朝イチに受付を済ませなければならないので、久しぶりに早起きしました。
今日から一週間はメイク禁止ということで、外出用に準備していたキャップとマスクをつけて外に出ると、まだ夜明け前でうす暗い。
早起きは苦手だけど、早朝の空気はいつも清らかで心地よく、好きです。
特急に乗り込むと静かに太陽が昇り始め、美しい朝焼けが見えてきました。
車内の窓には反対側の満月が映り込み、朝焼けでグラデーションになった空と、満月が合成されてとても美しかったのを覚えています。
美しい景色を見ながら、
これで手術する目(水晶体)でモノを見るのは最後なのだな。
これまでずっと、美しい世界を見せてくれて、ありがとう。
手術する目さん、ありがとうございました。
現役続行の目さん、これからもよろしくお願いします。
お世話になった目に感謝して、それから、手術の成功をお願いしました。
病院に着くと顔を洗い、今日手術する同志の方10人ほどで、手術の順番に手術室前に並びました。
私は、手術一番手。
手術に向けて、何度も何度も繰り返し瞳孔を開く目薬をさしていきます。
その間、目の前を看護師さん達が手術室を出たり入ったりして、準備をしています。
だんだん怖くなってきて、ドキドキドキドキ血圧が上がってきました。
ダーリンには手術が終わる頃にお迎えを頼んだけれど、一緒に手術を待ってもらった方が安心できたかも。
もっと早く来るよう頼めばよかったかな。
目の表面をいじるレーシックの時もかなり怖かったのに、今回は目の中を切ったり吸引するのだと思うと、余計に怖い。
レーシックはレーザーだけど、今回は人の手でメスで切るし、ぼんやりとでも何か見えちゃったら嫌だなぁ
目薬、ちゃんと効いてね~!
などと祈りながら、その時を待ちました。
しばらくすると執刀医の先生が到着。
簡単な問診の後最初の4人が呼ばれ、手術室に入りました。
中に入ると手前に準備室があり、そこで手術着と手術帽を着せられ、今度は麻酔の点眼と抗生剤の点滴。
点滴は、高齢の方が多いせいかな?細い良い針で、痛くなくてほっとしました。
向かいに座ったご年配の女性お二人が、
怖いわね~、がんばりましょうね~
などと励ましあっていてかわいく、何だか和んで少し緊張がほぐれました。
ほどなくして、手術室に呼ばれます。
手術室には、手術用の椅子が2つ。
部屋は殺風景で薄暗く、そのせいか椅子は年季が入って見え、また怖くなってきました。
椅子に座ると、目のところに穴の空いた、ジェル状の板?のようなものを顔に当てられ、何かでまぶたを開いたままに固定されました。
その間に、…あれ?
次の患者さんが入ってきました。
時間短縮のためか、もう1つの椅子で待機するようです。
私の手術の様子が感じられて、待ってるのはさぞかし怖いだろう!と思いました。
一番でよかった…
ほっとしていると、すぐに手術が始まりました。
先生は、
光が見えるので、それをずーっと見ていて下さい
と言うと、カチャカチャと器具の音が聞こえてきました。
心臓がバクバクして、息が上がってきます。
手術中に動くリスクを念押しされていたので、
集中して光を見続けなくては!
と頑張っていると、何だか目をいじられているような感覚がしてきます。
こ、怖い~
無事に点眼が効いてちゃんと見えなくなっていて、準備なのかもう切っているのかよくわからないでいると、
これから吸引です
と言われ、歯医者さんみたいなキーンと音のする器具で水晶体を吸引。
その後、レンズが
ぬる~
という感じで入ってきたのがわかり、5分もしないうちに手術は終わっていました。
よ、よ、よかった~!
終わった~!
準備はレーシックより大変だったけど、レーシックの時ほどは怖くなかったな…
サクサクと点滴と手術着を外され、手術後用のメガネをかけ、待合室に戻されたのでした。